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学会誌「放射線化学」の紹介 放射線化学 若手の会 リンク 事務局

■2011 No.92  [PDFファイル・全ページ(3.2 MB)

  • 巻頭言
  • 特集記事「放射線化学と原発事故」
    • 放射線化学と原発事故:はじめに
      工藤久明(東大),小林慶規(産総研)  [PDFファイル(156 kB)

    • 放射線化学の進歩と原子力を含む諸科学・技術および社会における重要な役割
      籏野嘉彦(東工大 名誉教授)  [PDFファイル(205 kB)
    • 荷電粒子およびフォトンと物質との相互作用」と題し,このたび私どもが編集・執筆し出版された本の内容に則して,放射線化学の進歩について概説するとともに,「特集」の趣旨に沿って,特にその中の原子力工学への応用に関する章の内容を詳しく紹介した。また,同じ標題で行った国際ワークショップ「原子力工学における放射線効果」(東京,本年3月9,10日開催)における全体講演の内容と原子力機構在任中の経験を踏まえて,3月11日の東日本大震災以降次々と生じる原子力・放射線に関わる問題について標記の観点から私見を記した。

    • 福島第一原子力発電所第四号機の水素爆発の謎−沸騰水のラジオリシスと水素濃縮−
      勝村庸介(東大)  [PDFファイル(549 kB)
    • 福島第一原子力発電所の4号機の水素爆発の原因を検討するため,沸騰あるいは非沸騰の水を対象に,ガンマ線照射下,あるいは非照射下での実験を行った。沸騰条件下の放射線分解により水素が発生すること,さらに水素が容器内壁近傍,あるいは低温部で高濃度に分布することを見いだした。

    • ゼオライトによる汚染水処理での放射線効果の検討
      永石隆二(原子力機構)  [PDFファイル(668 kB)
    • 福島第一原子力発電所の放射性汚染水処理において,処理前の汚染水,バッチ法やカラム法による吸着処理,処理後の廃棄ゼオライトを想定して,それぞれの放射線エネルギー吸収量を見積もり,これとCo-60 ガンマ線による照射実験で決定した水素発生収量から,各ケースでの水素発生率を評価した。ここで,吸着塔内での水素発生率に及ぼす脱水などの影響や,酸素の発生について議論するとともに,さらに,汚染水処理における放射線効果として吸着核種の保持や金属材料の腐食についても議論した。

    • 低線量放射線の人体影響を考察する
      島田義也,西村まゆみ,今岡達彦,柿沼志津子(放医研)  [PDFファイル(463 kB)
    • 福島第一原子力発電所の事故後,低線量放射線(100 mSv以下)の人体影響に対する関心が高まっている。100 mSv以下の放射線で増加する影響は発がんであり,それがどの程 度なのかを,原爆被爆やチェルノブイリ事故の報告を元に,低線量,低線量率長期被ばくの効果や被ばく時年齢を中心に考察した。

  • 受賞記事
    • アンジュレータ放射光による真空紫外〜軟X線領域における自然二色性研究
      田中真人(産総研)  [PDFファイル(258 kB)
    • 自然円二色性(CD)はキラル物質の高次構造を敏感に反映することから,タンパク質の二次構造解析など,特にライフサイエンス分野における重要なツールの一つとして広く利用されている。CDはキラル物質の光吸収での左右円偏光の差であり,赤外~紫外域では透過型位相子などの光学素子を用いて,円偏光状態の光を発生させている。それら透過型光学素子の透過限界は現状で最短150 nm程度であるため,これより短波長領域の真空紫外~軟X線域などでのCD計測は不可能であった。
      多くの生体分子は真空紫外や軟X線領域にも特徴的な吸収を示すため,これら領域でもCDを計測することによって,より高精度なタンパク質構造解析や従来装置では対象外であったσ結合しか有しない糖・糖鎖などの生体関連物質の構造解析などが期待されている。
      そこで筆者らは偏光アンジュレータを円偏光光源とすることで,真空紫外から軟X線に渡る領域で世界初の生体分子のCD計測を行ってきた。真空紫外域ではアンジュレータのみで偏光を変調させることでCDを高感度検出する産総研独自の装置の開発に成功した。本稿では上記成果に関して真空紫外域と軟X線域とに分けた簡単な紹介を行う。

  • とぴっくす
    • 群馬大学重粒子線医学センターのご紹介
      田代 睦(群大)  [PDFファイル(545 kB)
    • 重粒子線治療とは,炭素イオン線などの重粒子線を体外より体内のがん組織に照射することによりがん治療を行うものであり,従来の放射線治療と比べて優れた特長を持っている。群馬大学重粒子線医学センターでは,2010年より炭素イオン線を用いた重粒子線がん治療が開始された。施設は加速器(線型加速器およびシンクロトロン),3つの治療室(水平コース,水平+垂直コース,垂直コース各1室)と研究開発用の実験室(垂直コース)1室を持つ。ここでは当施設の概要と治療の現状を紹介する。

  • 連載講座
    • V. M. ビャーコフ・S. V. ステパノフ 放射線化学の基礎−放射線分解初期過程− 第1回
      小林慶規(産総研),岡 壽崇(原子力機構)  [PDFファイル(528 kB)

  • 連載記事
    • TeX入門−第1回「インストール」
      岡 壽崇(原子力機構),伊藤賢志(産総研)  [PDFファイル(291 kB)

  • 書評
  • ニュース  [PDFファイル(274 kB)
    • 第48回 アイソトープ・放射線研究発表会報告  山脇正人(産総研)
    • 第48回 アイソトープ・放射線研究発表会見聞記  峯岸安津子(神大)
    • ワークショップ「原子力における放射線効果」参加報告  木村 敦(原子力機構)
    • ワークショップ「原子力における放射線効果」参加報告  端 邦樹(原子力機構)
    • RadTech Asia 2011参加報告  佐伯誠一(原子力機構)

  • 海外リポート  [PDFファイル(233 kB)
    • 27th Miller Conference on Radiation Chemistry  法澤公寛(阪大産研)

  • 会員のページ  [PDFファイル(455 MB)] 
    • 東日本大震災の被害と震災対策報告  越水正典(東北大院工)
    • 東日本大震災体験記:東京大学原子力専攻  室屋裕佐(東大院工)
    • 東日本大震災体験記:JAEA東海と東海村内  平出哲也(原子力機構)
    • 東日本大震災体験記:生化学実験室で体験したこと  藤井健太郎(原子力機構)
    • 福島緊急被ばくスクリーニング  泉 佳伸(福井大)
    • 東日本大震災顛末記−液状化と原発事故−  中川清子(都産技研)
    • A Huge Tragedy Befalls a Great nation  Mehran Mostafavi(Universite Paris-Sud 11)

  • お知らせ
  • 本会記事  [PDFファイル・これ以降全て(127 kB)
    • 事務局より:理事会議事録等  平出哲也(原子力機構,事務局)

  • 賛助会員名簿

最終更新日: 2013年4月3日